STR12

STR12

スクーデリア・トロ・ロッソがF1世界選手権2017シーズンを共に戦ったマシンがSTR12だ。エアブラシで描かれた赤い雄牛に取って代わり、ブルー / レッド / シルバーのカラースキームを採用した新リバリーは過去の伝統を打ち破るものだった。このリバリーはたちまちファンやF1関係者の間で人気を博し、多くの人にグリッド上で最も美しいリバリーとして認識されるようになった。

テクニカルシート

2016シーズンはフェラーリ製パワーユニットを使用したスクーデリア・トロ・ロッソだったが、STR12ではルノーに変更した。マシンは全長5.2m・全幅2m・全高95mで、重量は728kgで、カーボンファイバー製ギアボックスはスクーデリア・トロ・ロッソの完全設計・製造だった。

ギアボックスは油圧式8速シーケンシャル+リバース仕様で、レッドブル・テクノロジーによって供給された。サスペンションは従来通りカーボンファイバー製アッパー&ロワーアームを備え、プッシュロッド式フロントとプルロッド式リアにはトーションバーショックアブソーバーとアンチロールバーが備えられた。

ブレーキシステムはブレンボが供給し、ブレーキ・バイ・ワイヤはトロ・ロッソのエンジニア陣によって設計された。

戦績

2017シーズンはドライバー4人がSTR12のステアリングを握ったが、ダニール・クビアト(ロシア)とカルロス・サインツ(スペイン)が大半のレースに出走した。サインツはシンガポールGPでシーズンベストの4位を記録した。

シーズン終盤の数レースでドライバーの交代があり、ピエール・ガスリー(フランス)がマレーシアGPでF1デビューを飾ると、クビアトに代わって日本GPも参戦した。サインツがルノーへ移籍した結果、アメリカGPではクビアトと共にニュージーランド人ルーキーのブレンドン・ハートレーがSTR12のコックピットに収まった。シーズン最終3戦(メキシコ / ブラジル / アブダビ)はガスリーハートレーがSTR12をドライブし、のちにこの2人が2018シーズンのドライバーに決定した。

STR12は計53ポイントを獲得し、スクーデリア・トロ・ロッソは前シーズンと同じコンストラクターズ選手権総合7位でシーズンを終えた。

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STR12 主要諸元

シャシー

コンポジット・モノコック

トランスミッション

スクーデリア・トロ・ロッソ製 ワンピース・カーボンファイバー / ギア:レッドブル・テクノロジー製 油圧制御式8速シーケンシャル

タイヤ

ピレリ

サスペンション

フロント:アッパー&ロワーカーボンウィッシュボーン/プッシュロッド/トーションバースプリング/アンチロールバー

リア:アッパー&ロワーカーボンウィッシュボーン/プッシュロッド/トーションバースプリング/アンチロールバー(リア)

ブレーキ

ブレンボ(スクーデリア・トロ・ロッソ製 ブレーキ・バイ・ワイヤ)

エンジンスペック

シリンダー数

排気量

最高回転数

バルブ数

バンク角

重量