STR4はF1世界選手権2009シーズンのためにスクーデリア・トロ・ロッソが用意したマシンだ。レッドブル・テクノロジーと共同で設計されたSTR4は構造哲学の一部がレッドブル・レーシングRB5と共通していたが、リアは大幅に異なっており、RB5がルノー製エンジンを搭載した一方、STR4はフェラーリ製エンジンを搭載していた。
テクニカルシート
STR4のコンポジット製モノコックだった。サスペンションはフロント・リア共に下反角がついたカーボン製アッパー&ロワーアームで、トーションバースプリングとザックス製ショックアブソーバーを備えており、タイヤはブリヂストン製、ブレーキはブレンボ製だった。STR4は90° 2,398cc V8のフェラーリ056エンジンを搭載し、油圧制御式7速トランスミッションを備えていた。
戦績
2009シーズンは、同シーズンにF1デビューを飾ったセバスチャン・ブエミとセバスチャン・ブルデーがSTR4をドライブした。STR4は、新レギュレーションの解釈がコース内外に影響したこのシーズンの開幕から競争力を発揮し、開幕戦オーストラリアでダブル入賞を記録すると、第3戦中国GPでブエミが再びポイントを獲得。その後モナコGPではブルデーが8位入賞を記録した。
STR4はハンガリーGPでダブルディフューザーを導入し、FIA承認前からこれを実戦投入していた他のチームたちと並んだ。
また、ハンガリーGPではハイメ・アルグエルスアリ(スペイン)がブルデーに代わる形でF1デビューを飾った。アルグエルスアリは最終戦までSTR4をドライブした。スクーデリア・トロ・ロッソは2009シーズンに計8ポイントを獲得し、コンストラクターズ選手権を総合10位で終えた。
STR4 主要諸元
シャシー
コンポジット・モノコック
トランスミッション
7速 油圧制御
タイヤ
ブリヂストン
サスペンション
フロント:アッパー&ロワーカーボンウィッシュボーン / トーションバースプリング / アンチロールバー / ザックス製 ダンパー
リア:アッパー&ロワーカーボンウィッシュボーン / トーションバースプリング / アンチロールバー / ザックス製 ダンパー
ブレーキ
ブレンボ製
エンジンスペック
- シリンダー数
- 8
- 排気量
- 2398 ㎤
- 最高回転数
- バルブ数
- 32
- バンク角
- 90°
- 重量
- > 95 Kg