STR6はスクーデリア・トロ・ロッソが単独設計・製作した2台目のマシンだ。F1世界選手権2011シーズンに向け、STR6は前シーズンと同じハイメ・アルグエルスアリ(スペイン)とセバスチャン・ブエミ(スイス)の手に委ねられた。また、テクニカルプロジェクトリーダーもジョルジオ・アスカネッリ、ベン・バトラー、ニコロ・ペトルッチが引き続き担当した。
テクニカルシート
STR6はコンポジット製モノコックに2,398ccのフェラーリ製V8エンジンを搭載した。また、2011シーズンはブレーキング時に発生する運動エネルギーを回生してパワーブーストを得るKERSシステムが使用された。
Kinetic Energy Recovery System(運動エネルギー回生システム)を意味するKERSシステムはエンジンと同じくフェラーリから供給され、1周につき6.67秒間使用できる60kw(約80馬力)のパワーブーストを提供した。また、STR6にはピレリ製タイヤとブレンボ製ブレーキが装着された。
戦績
2011シーズンの戦績は前シーズンより大幅に向上し、ブエミとアルグエルスアリはシーズンを通してポイント圏内で競い続けた。STR6は全19戦中10戦でポイントを獲得し、カナダGP / ハンガリーGP / イタリアGP / 韓国GPでは2台揃ってトップ10フィニッシュを記録した。
STR6は計41ポイントを獲得し、スクーデリア・トロ・ロッソはコンストラクターズ選手権総合8位でシーズンを終えた。
STR6 主要諸元
シャシー
コンポジット・モノコック
トランスミッション
7速 油圧制御
タイヤ
ピレリ
サスペンション
フロント:アッパー&ロワーカーボンウィッシュボーン/トーションバースプリング/アンチロールバー/ザックス製 ダンパー
リア:アッパー&ロワーカーボンウィッシュボーン/トーションバースプリング/アンチロールバー/ザックス製 ダンパー
ブレーキ
ブレンボ製
エンジンスペック
- シリンダー数
- 8
- 排気量
- 2398 ㎤
- 最高回転数
- バルブ数
- 32
- バンク角
- 90°
- 重量
- > 95 Kg