1978年から、F1は現代的な高層ビル群と歴史的な旧市街が併存するケベック州最大の都市でGPを開催してきた。
F1マシンが疾走するジル・ヴィルヌーブ・サーキットは、1978年の第1回カナダGPで優勝した母国の英雄にちなんで名付けられた。
サーキットの特徴
ジル・ヴィルヌーブ・サーキットのレイアウトはセントローレンス川に浮かぶ人工島、ノートルダム島の外周路を利用している。このサーキットは全長4.3kmのこのサーキットは、シケインや低速コーナーによって長いストレート区間が区切られている。
このサーキットでは、ブレーキング時の安定性とトラクションに優れながらも、縁石を無理なく快適に乗り越えられるマシンが成功を収める。しかし、これは「言うは易く行うは難し」だ。マシンはトップスピードを最優先するために低ダウンフォース仕様にセットアップされるが、このセットアップではコーナーでのグリップが犠牲になるため、マシンは大きくスライドしがちになる。
半常設サーキットのモントリオールはグリップレベルが低いため、タイヤの選択と管理が勝敗の分かれ目になる可能性もある。注意すべきその他の不確定要素としては、変わりやすい天候と、その結果としてのセーフティカー導入率の高さが挙げられる。
ジル・ヴィルヌーブ・サーキットでの歴代最多勝チームはフェラーリで、通算11勝を記録している。歴代最多勝ドライバーは、ミハエル・シューマッハとルイス・ハミルトンが7勝で並んでいる。