2019シーズン

ハイブリッド・パワーユニット時代5年目の2019シーズンを戦ったSTR14は引き続きホンダ製パワーユニットを搭載。ホンダはこのシーズンからレッドブル・レーシングへのパワーユニット供給も開始した。

2019シーズンは、さらなる接近戦を生み出すためにテクニカルレギュレーションに空力関係の変更がいくつか加えられた。最大の変更はウイングで、フロントとリアの幅と高さがわずかながら増し、形状はより簡素化された。これらの変更の目的は、マシンが発生する乱気流をできる限り抑制してマシン同士の接近を可能にし、よりエキサイティングなバトルを生み出すことにあった。

スクーデリア・トロ・ロッソはシーズン開幕からダニール・クビアトとタイ国籍のルーキー、アレックス・アルボンをドライバーに起用。開幕10戦中7戦で少なくとも1台がトップ10圏内でのフィニッシュし、STR14がポイント争いに加われる競争力を持つマシンだということが早々に明らかになった。クビアトがチーム史上2回目の表彰台、アルボンが6位フィニッシュを記録したホッケンハイムでのドイツGPは特に大きな喜びの瞬間になった。

ベルギーGP以降はアルボンがレッドブル・レーシングへ昇格し、ピエール・ガスリーがスクーデリア・トロ・ロッソに復帰。ガスリーはブラジルGPでチェッカーフラッグまでの最後の加速勝負でルイス・ハミルトンを下して2位表彰台を記録した。2019シーズンのスクーデリア・トロ・ロッソはコンストラクターズ選手権を総合6位でフィニッシュし、2008シーズンと並ぶチーム最高成績を収めた。